ホームページを作る際に、心に留めておきたいポイントのひとつとして、「お客様の心理を理解する」ということがあります。
お客様がインターネットを検索するとき、もちろん情報を探して検索するわけですが、自分が求めているホームページかどうかは、おおむね数秒以内で判断しているといわれています。
そして、自分の求めているホームページとマッチしないと判断されたら、その段階で、お客様はさっさとページを閉じるか、再検索をかけてしまいます。
そのため、お客様を逃がすまいとして、まずはインパクト命とばかりに、見た目を派手なデザインにしたり、目に留まるキャッチコピーを大きく出して、惹きつけようとするホームページもよくみかけます。
もちろん、見た目の美しさやキャッチコピーも大事です。
でも、それ以上に意識すべきなのは、「お客様はどんな気持ちでホームページを見てくれているか」を考え、お客様がここにたどり着くまでの経緯や背景を想像して、ホームページの中で『接客』することです。
いくら目を引いたり、見た目がよくても、『接客』を通して信用していただくことができなければ、何も売れないし、何のサービスも申し込んでいただけません。
たとえば、何か困り事があるお客様に対して、『お気軽にお電話ください』といくら言っても、それだけでは誰も電話なんてしません。
なぜなら、たまたま見かけたホームページから電話をするなんて、ただでさえとても不安なことだし、勇気もいるし、メンドクサイことです。
電話したら、いらない商品を勧められるんじゃないかとか、いらなくても断れないんじゃないかとか、自分の個人データがどこかに流出するんじゃないかと心配する方もいらっしゃるかもしれません。
お客様に行動を起こしていただくためには、お客様の抱いている不安をどう取り除くかがキモです。
不安があるかぎり、安心することはできません。そして、安心できなければ、信用することはできません。
お客様に信用していただくためには、まずお客様の心理・心情を理解し、お客様が求めている情報を提供して不安を取り除き、ホームページを通して『このお店は頼れそうだ』とか『電話しても大丈夫だ』と安心感を持っていただくことが大事です。
そのためには、事前のリサーチが不可欠です。
もしもデータ不足だと感じたら、アンケートをとったり、直接お話しを伺うなどして、リサーチを十分に行うこと。
そうした点を意識をしないままにホームページを作ってしまうと、お店(オーナー様側)が望むことだけを一方的に発信しているようなものになったり、掲載する文章やメッセージも不明瞭になりがちです。
そうなると、お客様は警戒心や不信感こそ抱くことはあっても、共感や信頼感は決して持ちません。
結果として、独りよがりで人が集まらない、『戦力外のホームページ』となってしまうのです。
逆にいえば、そうした点を改善できれば、ホームページは必ずその力を発揮して、ちゃんと働いてくれるようになるはずです。